2019.07.23

IoTでつなぐ回線は何を選択すべきか?

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5G(第5世代移動通信システム)のような高速大容量な回線が登場して、自動運転や遠隔手術などの実用化に期待が高まっています。

IoTでつなぐ回線は何を選択すべきか?
各国で導入が始まった5Gは、超高速、超低遅延、多数同時接続が大きなメリットです。それゆえ、VRやAR、そしてドローンの制御など、新たなビジネスでこのメリットが大いに活かせそうです。
IoTデバイスの通信手段としても、5Gはリアルタイムに数多くのIoTデバイスからの情報を得ることができるので申し分ないのですが、残念ながら、現状では多くのIoTシステムで5G 回線を使用することはコスト的に厳しいです。
一方、回線速度は遅くても、広域、低コスト、低消費電力で使用できるLPWA(Low Power Wide Area)という選択肢もあります。
IoTの業務では、IoTデバイスから送られてくるセンサの情報が一方通行でよい場合が多く、データが集まってからの集計や分析に使用する処理も多いため、比較的回線速度や回線品質よりも、コストや消費電力を優先します。
小型設計のために電力供給が電池式のIoTデバイスなどを採用する場合は、電力の消費量が少ないのはたいへん魅力です。

LPWAには、免許不要の帯域を使用しているLoRa や、ライセンスが必要な携帯電話用周波数を使用したLTE Cat-MやNB-IoTなどがあります。いろいろな方式がありますが、それぞれ使用する帯域や、最大伝送速度、伝送距離などに違いがあるため、使用する業務に合った通信方式を選ぶことが大切です。
選択基準としては、通信コスト、回線速度、消費電流、実績、通信範囲などがあげられますが、他には、業務によって移動に強いかとか、IPは必要かなども関わってきます。
通信方式のスペックが優れていても、その接続のためのモジュールについてのコストや、APIとかで連携し易いかとか、選択できる種類が多いかなども考慮が必要です。
また、その回線に接続するためにやはりセキュリティは重要なポイントです。通信方式によって、データの暗号化が標準なのか、改ざん検知機能があるか、デバイスソフトウェアの更新があるか、デバイスの認証制度があるかなどにも違いがあります。

IoTを活用した自動化において、どの通信方法を選択するかは、システム開発時に今後の拡張性、将来性を見据えてより業務に適したものを選ぶことが重要です。


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