2019.08.15

パーソナル人工知能が創る未来

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ある意味ツールのひとつとして扱われていたAI も多様化する時代に合わせて、個性が求められるようになりました。

パーソナル人工知能が創る未来
チャットボットが、AIによって精度が上がり各企業での活躍してきていますが、コールセンターなどではベテランの優秀なオペレーターの会話を学習しているので、まるで個性のある人の対応のように感じられます。
人間の行動の9 割以上は、無意識が行っているといわれます。それはつまりその人の行動が条件反射的に決まった行動を起こしていると考えられます。つまり、パターン化できる作業は学習によって真似できるはずです。その無意識の行動をAI が担当してくれれば、人は自分の意志で考える行動だけに専念することができ、時間的な余裕も生まれ豊かな生活が実現できるということです。

そんな夢のようなことを実現するための取り組みが、パーソナル人工知能として進められています。すでに音声合成や、画像・動画処理によって、その人に似せた声や動きができることは知られていますが、それだけではなくその人の行動パターンや個性まで広げ覚えこませ、それをクラウド上で実現してしまうというものです。 別名、デジタルクローンと呼ばれているものですが、クローンがクラウド上にいることにより、自分は旅行をしていてもクローンが代わりに仕事をこなしてくれます。他の従業員は、声までそっくりなので、普通に別の部屋から内線しているのだと思い込み、その人がバカンスで休暇をとっていてもわからないかもしれません。
クラウド上にクローンを残せることができれば、死んだ人ともいつでもモバイル端末から顔を見ながら会話できます。なくなった会長に相談した場合も、その人の思考ならどのような判断をするかを尋ねることができるでしょう。
デジタルクローンを、クラウド上に大量生産できるようになると、多種多様な年齢層のいろんな人の思考や好みの意見が瞬時に集められるため、街中でアンケートを取ることなしにマーケティングが可能なのでヒット商品を作りやすくなります。業種によっては、デジタルクローンがクラウドサービスを利用してほぼ業務が賄えてしまうかもしれません。超多忙な有名人は、自分の分身がその人のキャラクターを損なわず代わりにツイートして、代わりにメール返信して、代わりに 電話にもでて会話するなんてことは、すでに技術的に可能です。

現在は、デジタルアシスタントととして秘書のように助けてくれるAIが人気ですが、近い将来は、まさに自分の代わりを務めるデジタルクローンが当たり前になる夢のような世界が来るのかもしれません。


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