2019.08.19

量子アニーリングはアナログ的なコンピュータ

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量子コンピュータは、D-Wave社が先行して量子アニーリング方式の「D-Wave」に対し、IBM社が量子ゲート方式の「IBM Q System One」を発表し、多くの企業が量子ゲート方式の実用化に注目を集めています。

量子アニーリングはアナログ的なコンピュータ
そんな中、量子アニーリング方式の量子コンピュータを研究開発し、実際の企業で一番導入されているのが日本です。
量子アニーリング方式を使えば、物流の最短の配送ルートの決定や、人員配置のシフト表の作成など多くの業務での最適化する課題解決に活躍します。
量子アニーリングは、日本語で「量子焼きなまし法」とも呼ばれ、一般的なプログラムをコンパイルして機械語に変換し実行させるデジタルコンピュータとは違い、パラメータを設定して、量子力学を利用して位置エネルギーの一番低いところで安定した状態を観測することで答えがでます。つまり、プログラミングによってではなく、パラメータにより物理現象で一番低い状態を調べ、それを組合せ最適化問題に応用したアナログ的なコンピュータです。
大小の凸凹がいくつもある状態において、量子トンネル効果によってすり抜けることができ、一番低いところで安定するため、通常のコンピュータではとても時間のかかる一番低いところがどこかを一気に調べることができるイメージです。
量子アニーリングのアルゴリズムを使用するには、相互作用を設定した量子ビットを格子状に並べるイジングモデルと呼ばれる物理モデルで問題を設定することになるため、解決したい課題を数式に置き換えることができるかという部分が開発の重要なカギになります。

AI によるビッグデータの活用によって需要予測することが盛んに行われるようになりましたが、本来の業務ではベテランや専門家の経験と勘に頼る部分が多いです。その際は、1 種類の大量のデータを元に判断するよりは、様々な角度からの状況判断によって決定しています。たとえば、人員配置のシフト表を組む場合、その人の経験や得意技能、場合によっては性格などを加味して、担当の幹部が決めています。このような影響を与える要素を、量子アニーリングの数式に加味することで、経験者でなくても、一番効率的な解を自動で得ることができます。

需要予測が必要な理由は、どのようなアクションを行うべきかの元データとすることですが、適切なアクションを決定するためには、一歩進んでどのような決定が最適な解なのかを得たいという需要が多く、この部分では最適な業務判断を自動的に行うために、今後多くの企業で量子アニーリング方式が求められる可能性があります。


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