2019.12.02

4次元診療とコンピュータ

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スパコンなど、コンピュータ性能が向上することへの期待のひとつに4次元診療という医療への貢献があります。

4次元診療とコンピュータ
CT(コンピューター断層撮影装置)や、MRI(核磁気共鳴画像法)などにより、断層画像を撮影して体の中を映像化して見ることができるようになりました。CTはX線、MRIは 磁場と電波を使うという方式の違いはありますが、普通のカメラのように目に見える映像をそのまま撮影しているのとは異なり、撮影して得た情報をもとにコンピュータ処理して、目には見えない体の中の臓器の姿を映し出すことを可能にしています。

CTによって撮影された人間の臓器を3次元の立体的にした画像はよく目にするようになりましたが、これは主にボリュームレンダリングというコンピュータグラフィックスの技法が使われています。一般的な3D などで3 次元的形状の表面情報のみを処理するサーフェイスレンダリングに対して、3 次元空間での最小の立方体の単位であるボクセルの情報をすべて表示処理しているため奥行、内側まで詳細に確認できますが、数百倍の演算処理が必要です。そのため、処理にかなり時間とメモリが必要なのですが、昨今のコンピュータの性能向上のおかげで、360°の立体的画像だけでなく、最近は3次元の立体画像が時間軸に沿った情報を併せ持った4次元の診療装置も活躍しています。
心臓や肺など、人間の体は常に動いている部分も多く、人間の状態を知るのには、スナップショットの情報より、動的な立体画像によってしか正しい判断ができないような病状もたくさんあります。そうした臓器でも動画のようにその動きを分析できる4次元の診療では、いろいろな病気の治療への期待がとても大きいです。
現時点でも、解析アプリケーションにより、心臓以外の臓器の情報を取り除き、心臓とそれに直結している血管だけが残った状態にまで処理したり、脳の3次元血流量マップを作成することなどが可能です。すでにAIによるCT画像の診断が普及し始めておりますが、4次元になればさらに詳細な解剖学的な解析を行い、ネットに繋がった世界中の症例を元に病状の解説のみならず、今後の診療方針のレコメンドまでしてくれるようになるでしょう。

こうした動画的な情報が増えることにより、圧倒的な情報量から様々な角度で分析できるため、現時点でまだわかっていない病気の治療法や、その原因などが判明していきます。
4次元診療がもっと普及してくるとAIやビッグデータを活用することで、今まで不治の病とされていた病気を治したり、原因不明の病死を削減することができ、私たちの生活でコンピュータが活躍します。


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