AI検索サービスとパーソナライズ


Microsoftが新BingにChatGPTを組み込んだことで、今後の検索サイトの利便性向上が期待でき、GoogleのBardも話題になったように、検索サイトでのAIチャットボットの利用は人々の生活の中に溶け込んでいくでしょう。

AIによって自然言語が使えるようになったことで、もはや検索サイトや、チャットボットという枠は外れ、今までキーボードが使えなくてコンピュータに無縁で検索などできなかった高齢者であっても、音声で会話できるので意識せずAIサービスを利用する場面が増えてくると思われます。
これらは、AlexaなどのAIスピーカーで既に実現している技術なので違和感なく広がっていくでしょう。たとえばペットのように動くリアルな縫いぐるみにAIスピーカーを埋め込むだけで、まるで家族のように接してくれるAI家電も増えていくに違いありません。
数年前に購入したスマートウォッチでさえ、Googleなどの検索ワードを音声で入力できるようになっており、スマートテレビでは、すでにリモコンに語りかければネット検索ができたり、Alexaと会話できたりします。
スマートフォンでも、アバター制作アプリが流行っており、Creative Reality Studioなどのツールを使えば、アバターに喋らせることが簡単にできます。アバターでなくても、普通に撮った写真でも自然に近い形で話をしている動画が作成できるので、AIチャットボットと連動してしまえばいろいろな用途で使用できる可能性がかなり広がります。

そうなると今後期待したくなるのがパーソナライズの精度です。専用のAIシステムをカスタマイズするのではなく、汎用的なネットで利用できるAIチャットボットのサービスであっても、利用すればするほどその人の嗜好や考え方、生活様式に合わせた対応をするようになっていく可能性は大いにあります。すでに、Googleなどで検索してもレコメンド機能が盛り込まれているため、その人の好みに合わせた個別の広告が表示されているという現状があり、そうしたパーソバライズを意図した機能が今後組み込まれてこれば、同じような質問をしても、人によってAIチャットボットの回答が違ってくるかもしれません。
AIが忖度するとは思えませんが、何度も会話をしているうちに、その人の事を学習し、性格や趣味嗜好、立場によって、質問した人にとって最適と思われる会話が楽しめるようになるでしょう。人格を学習できるということは、アバターを作って、さも仮想の自身のクローンを容易に作成することができる可能性があります。そのなれば、RPAと連動し、まさしくその人の口癖まで真似たソフトウェアロボットが、その人の仕事を代行してくれる日が来ることも夢ではなくなります。

AIが人格を持てるようになると、故人の写真を眺めているだけでなく、まさしく生前と同じように故人の写真にAIチャットを喋らせて、オンラインで通話しているかのように会話ができるようになるかもしれません。そうなれば、なんと素晴らしいことでしょう、死別した家族との分かれや、老後一人暮らしの淋しさも少しは紛らわせれる時代がくるのでしょうか?


AI検索サービスのパーソナライズに期待


AI, チャットボット