2019.09.03

認知科学とAI

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最近はAIを使ったシステムを表現するときに、コグニティブ(cognitive) という言葉を多用するようになりました。

認知科学とAI
コグニティブは、日本語に訳せば「認知」ということになるのですが、心理学や、言語学、人類学、神経科学、そして哲学に至るまで、こうした様々な学問の分野で研究されいる「認知科学」(cognitive science) は、人工知能にとっても、と ても重要です。
認知科学とは、人間の心を含めた知能がどのように働いているかを探るために生まれた学問で、情報処理の観点から知能を理解しようとする研究分野です。人間の心や知能を取り扱うことは、まずは心理学や哲学といった分野で盛んになったのですが、外部刺激を与えて反応を観察し、そこから心の内部構造を探ろうとした「構造主義」の心理学研究が行き詰ったために、1970 年後期あたりから「認知科学」が登場しました。認知科学は、心とか脳のファンクション(Function) に着目しました。このファンクションは、「機能」から連想されるように、どのように心とか脳が働くかを重視しました。加えて、心とか脳がファンクションの別の意味の「関数」で書き表せると考えそれを研究しました。

初期の人工知能は、「ある命令を出すとある答えが出る」というように、主に関数を使って答えを出す方法だったため、「人間の思考はすべて関数で記述可能である」ということであれば、関数をたくさん覚えさせることで、人間の思考を再現で きるはずですが、そんなに簡単ではありませんでした。
これを解明するために、人間の脳細胞のように、たくさんの神経細胞が集まって繋がって経路を作る人工知能のモデルが作られ、これが「ニューラルネットワーク」として発展しました。人間の神経回路網を参考にして学習することが次を予想するプログラムもでき、こうしたプログラムを学習後にクラスター分析したところ、文法構造が出来上がってきました。これにより「人間の脳には文法というものがあらかじめ備わっている」という考えに対し、ニューラルネットワークは学習によっ て文法を習得できることも示すことができました。

その後、認知科学と人工知能は、互いに脳がどのように働くかを解明することでいろいろな考え方や理論が出てきましたが、それにより大きな発展を遂げてきました。
まだまだ未知な部分が多い「知能」ですが、これからも人類はAI と共にに明らかにしていってくれることでしょう。


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