生成AIを活かすプロンプトエンジニアリング


生成AIの流行に伴って、プロンプトエンジニアリングという言葉をよく耳にするようになりました。
AIに指示を出すときの文章がプロンプトにあたりますが、プロンプトには「すばやく行動させる、促す」というような意味があり、AIを最大限効果的に活用できるようそのプロンプトを最適化するための技能がプロンプトエンジニアリングに該当します。プロンプトエンジニアという言葉があるくらいですから、今後は、AIを取り扱うための専門技術者がもてはやされ、社内でも重要なポジションになっていきそうです。将来AIに職を奪われるのではと不安な職種では、このプロントエンジニアになることで活路が見出せるかもしれます。

プロンプトエンジニアリングの技術ノウハウは、誰でも簡単に身につくのでしょうか?現時点では、まだ過渡期なのでどんな能力を持って,どんな資質の人が向くのか断定はできないのですが、やはりAIの内部構造に詳しく論理的思考、組み立てが得意な人が適切な人材となるであろうと思われます。
どのように指示すべきかは、その特性や用途によって使用するAIの種類毎に異なってきます。よって、たとえば、ChatGPTのプロンプト作成が得意な人手も、Midjourneyのようなテキストから画像を生成するAIでは、まったく違った形式のプロンプトを作成しなければなりません。しかしながら、あいまいな言葉ではなく、ロジカルな構造で適切な情報を明確な指示で与えることが、ほとんどのAIのプロンプトエンジニアリングに必要だと思われます。

ChatGPTを例にとれば、AIは賢いから多くを伝えなくても理解してくれるはずという思い込みが、事実とは異なるアウトプットや、期待外れの回答を導き出してしまうようです。AIでなくても、こちらにとっては言わなくて当たり前のことが、相手にとっては知らない情報であったりします。AIがどんなに知能が優秀であっても、自分が育った環境とは違うし、考え方も同じではないということを十分理解して応対すべきということです。
つまりは、よく言われることですが、小学生レベルのよくわかっていない人に説明する時のように、丁寧に詳しく指示を出すことが肝心なようです。そうなると、プロンプトとしてインプットする内容が膨大になってしまうのではと心配になりますが、そこはChatGPTの凄いところで、1度に最終目的の回答を求めなくても、会話をしながらステップバイステップで、質問や情報を与えながら、自分の欲しい回答へ導いていくことができます。これはユーザ毎に専用の記憶域を持っているかのごとく、それまでChatGPTでやり取りした内容を覚えていて、通常の会話と同じように、それをふまえた情報で回答を導き出してくれる優秀な相棒のように振舞ってくれます。これは、小学生におつかいを頼むときに、どこで何をどうやって買うかを順序立てて説明するのに似ていますが、知識量が半端ないため、意図が通じればとても人の力では導き出せないような優秀な回答のアウトプットが期待できます。

逆をいえば、ChatGPTに単語の羅列のみで調べた従来のWeb検索のような使い方はもったいないということです。 可能な限り多くの情報を与えて、どんな回答を得たいのか、より具体的に何度もやり取りすることが、自身もChatGPTの特性を理解することに繋がり、今後よりよいAIとの付き合い方ができるというものです。


ChatGPTとのやりとりは、小出しがベスト


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