デザインツールからのノーコードWeb開発


クラウドサービスとして提供されるグラフィックデザインツールに、Webページ作成の機能が搭載されるようになったおかげで、Webページ制作においてもノーコード開発の波が大きくなってきています。

従来個々のWebページを作成する際には、ページのレイアウトを決めるワイヤーフレームを作成し、デザイナーがそれに沿ってデザインして、コーダーがHTMLやCSSを駆使してそれぞれのページを作成するというのが、典型的なパターンでした。
無料画像掲載サイトや、Adobe Stockなどで、とてつもなく大量の写真やイラストが簡単に入手できるようになったおかげで、本来は画像部分をプロのイラストレーターがオリジナル作成していた制作会社でさえ、イメージに合う画像をネット上で探し、そのまま使用する方が早く安くページ制作ができるのでクラウドサービスを利用する傾向にあります。それに加え、近年では生成AIに欲しい画像や動画のイメージをテキストで伝え、AIに作画してもらうことがあまりに簡単にでき、そしてその制作スピードの速さと精巧度の高さから多く採用されるようになりました。昔は、紙と筆を使っていたデザイナーが、いつしかiPadにスマートペンで絵を描くようになり、ついにはイメージを言葉で伝え、コンピュータに作画してもらうようになってしまいました。こうなると、デザイナーというデザインの専門技術を持った人でなくても、オリジナルの絵を高度なデザイン技術で作成できてしまいます。

オンラインのグラフィックデザインツールCanvaを例にとれば、単一ページで文章からAIによって作成した図を、イメージに合うテンプレートに入れ込んでいくだけで、素人でもりっぱなWebページが圧倒的に短い時間で制作できてしまいます。そして、オンラインで作成したページは、ドメイン管理やサイト運用のことを知らなくても誰でも簡単にすぐにWeb公開ができます。今のところ、シンプルなテンプレートが多いですが、今後はさまざまなケースに対応できる数多くのテンプレートが増えていくでしょう。
これほど使い勝手が簡単になってくると、業者にWebページ案を作成してもらわなくても、依頼者である企業担当者が自分のイメージを伝えるために利用したCanvaのテンプレートで、テキストからAIが作成したイメージ図を当てはめて編集するだけで、りっぱなWebページが出来てしまいます。こうなると、表計算などのOfficeソフトと同様の扱いで、ユーザ担当者が当たり前に簡単にWebページを作成する時代になっていきそうです。
静的ページのみならずWebアプリについても、APIでノーコードで取り込むことができるサービスも増えてきました。ノーコード開発が売りの専門知識がなくても比較的簡単にホームページを作成できるクラウドサービスも、多くが生成AIを取り込み始めてきたため、Webページは、外注せず企画部門が作成するのが当たり前になっていくでしょう。

こうなるとやはり、Webページ制作に必要なのは、デザインの専門知識や、HTML、CSS、JavaScriptなどのプログラミング能力ではなく、如何にAIとコミュニケーションをとって自社に有益なページを作り上げていけるかという企画力になっていきそうです。
あえて必要となる能力を上げるとすれば、やはりプロンプトエンジニアリングで、生成AIを使いこなす能力が、Webページ制作の良し悪しに多大に影響がある世の中になっていきそうです。


デザインツールも生成AIを搭載


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